八味地黄丸(はちみじおうがん)は排尿困難に効く?
  1. 八味地黄丸(はちみじおうがん)は排尿困難・尿排出障害に効く?

八味地黄丸(はちみじおうがん)
排尿困難・尿排出障害に効くって本当?

「八味地黄丸」はどんなふうに効くの?

「八味地黄丸」はどんなふうに効くの?

排尿困難や尿排出障害に悩む人に処方される代表的な漢方薬である「八味地黄丸」は、漢方においてはどういった作用を持った薬なのでしょうか。

八味地黄丸は「腎気丸(じんぎがん)」とも呼ばれますが、腎気とは五臓六腑の中の「腎」の機能のことで、これは腎臓ではなく成長や生殖、発育などを司る臓腑のことです。この腎気が衰えると、内分泌系や生殖器系が衰えて泌尿器系に不具合が生じるとされています。逆に言えば、腎気が整い力をつけることによって、こういった部分に生じている不調がすべて解消されるということです。具体的には、老化現象に伴う膀胱炎・前立腺肥大・頻尿・尿失禁・座骨神経痛・椎間板ヘルニアなどによいとされている漢方薬です。

配合されている生薬は?

・地黄(ジオウ)・・・貧血の症状を改善して元気にする

・山茱萸(サンシュユ)・・・滋養強壮の作用があり、地黄の働きを助ける

・山薬(サンヤク)・・・「山茱萸」に同じ

・茯苓(ブクリョウ)・・・体内の水分の循環をよくする

・沢瀉(タクシャ)・・・「茯苓」に同じ

・牡丹皮(ボタンピ)・・・血液循環をよくする

・桂皮(ケイヒ)・・・身体を温めて痛みをとる

・附子(ブシ)・・・「桂皮」に同じ

煎じ薬とエキス剤の違い

漢方薬には大きく分けて「煎じ薬」と「エキス剤」の2種類があります。それぞれの特徴や状態については以下の通りです。

状態 特徴
煎じ薬 乾燥させた薬草を細かくしてお湯で煮出したもの ○体質や症状に合わせて配合や分量を加減できる
△飲む前に自分で煮出すので手間と時間がかかる
エキス剤 成分となる生薬を濃縮して顆粒や錠剤にしたもの ○飲みやすく持ち運びに便利で、保険も適用される
△1人1人に合わせて微調整ができない

漢方を専門に処方する病院や薬局では、煎じ薬もエキス剤も両方使われており、どちらがいいかは厳密に言うと使用する人の性質や症状によってその都度異なるようです。煎じ薬は処方する際に飲む人に合わせて細かく調整できる反面、使用する際に自分で煮出さなければならないため、その段階で多少の個人差がどうしても生まれてしまいます。さらに保存にも気をつける必要があり、上級者向けと言えるかもしれません。初めて漢方を試してみるという場合には、まずはエキス剤から始めてみるといいと思います。

漢方薬で効果が出るまでの期間

漢方薬で効果が出るまでの期間

漢方薬は根本的な身体のバランスを整えるという考え方で治療を行うものであるため、効果が表れるまでにはある程度の時間を要しますが、症状として表れているものの種類によってはその期間に差異があります。例えば持病と言われるような慢性的な病気については、最初の変化が見られるまでに2週間から1ヶ月ほどはかかると思っておいたほうがいいでしょう。急性胃腸炎や風邪、こむら返りなどの症状に対しては飲んですぐ、あるいは1〜2日を目安として効果が見られます。代表的な症状について効果が表れるまでの目安の期間は以下の通りです。

症状または病気 目安となる期間
急性胃腸炎 即日
風邪 1〜7日
肌トラブル 1ヶ月以上
ダイエット 1週間以上
自律神経系の疾患 半年〜1年以上
慢性的な病気 1年以上
月経前症候群 半年〜1年以上

基本的には、漢方薬が効き始めるのは4〜6ヶ月と言われています。これは血液の入れ替わりにかかる期間を表しており、漢方では食べたものが血肉となって身体を作ると考えられているので、体内に生薬が入り身体をめぐってバランスを整えるのにかかる期間が、その1サイクルと考えられているのです。同時に、漢方では食べるものを非常に重要視しているため、いくら漢方を飲んでいてもその効果に反するような食生活や睡眠習慣を続けているならば、いつまで経ってもその効果は表れません。漢方薬を飲むときは、生活習慣も含めて同じ方向を向くようにしなければならないのです。

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