過活動膀胱はどうしたら改善できる?
  1. 過活動膀胱はどうしたら改善できる?本当に効果・効能のある医薬品とは

過活動膀胱はどうしたら改善できるの?

過活動膀胱って?

過活動膀胱って?

過活動膀胱は2002年に生まれた新しい病名で、現在では40歳以上の男女のうち12.4%が過活動膀胱にかかっていると推定されるというデータが出ています(日本排尿機能学会誌14による)。実際には全国で800万人以上が過活動膀胱に罹患しているという計算になります。

過活動膀胱になると膀胱の排尿筋が過剰に収縮するという現象が起こるため、尿を溜めておける量が減ります。その結果、急に尿意をもよおして我慢ができなくなるという尿意切迫感が起こり、頻尿や夜間頻尿、尿失禁などの症状も発生します。その原因は、尿道を結ぶ神経トラブルである神経因性のものと、それ以外の原因で起こる非神経因性のものに大別されます。

原因①骨盤底筋のゆるみ

原因①骨盤底筋のゆるみ

非神経因性の原因のうち、女性に多く見られるのがこの骨盤底筋のゆるみによる過活動膀胱です。加齢による筋力の低下や、妊娠・出産でかかった負担によって骨盤底筋が臓器を支えられなくなり、排尿の仕組みに影響を及ぼしてしまうというのがその仕組みです。骨盤底筋のゆるみによる頻尿や尿漏れといった現象の裏側には、この過活動膀胱が隠れている場合が多いのです。高齢の女性に非常に多く見られる症状でありながら、病院を訪れるのはそのうちのほんの数%だと言われています。

原因②前立腺肥大症

前立腺が肥大すると、尿路が圧迫されて尿が出にくいという症状が起こります。しかし尿意は感じているため、出にくい尿を無理矢理押し出そうと力むことによって膀胱に負担がかかり、その結果過活動膀胱を発症するというケースが多いようです。40歳以上の男女に多いと言われる過活動膀胱ですが、50歳以上になるとやや男性のほうが女性よりも有病率が高くなり、その多くはこの前立腺肥大症を含む前立腺疾患との関わりがあるケースがほとんどのようです。

原因③神経に問題がある

脳卒中や脳梗塞、パーキンソン病といった脳血管に障害を起こす病気や、脊髄に障害を発症した場合の後遺症などによって、脳と膀胱や尿道をつなぐ神経に問題が発生すると、過活動膀胱を発症することがあります。神経にトラブルが起こると、脳から出た指令をうまく受けられない、あるいは指令ではないものに膀胱が過剰反応してしまうなどの症状が発生するため、それに伴って膀胱が正常に活動できなくなり、その結果過活動膀胱の症状を発症します。

原因④特発性

骨盤底筋や前立腺、あるいは神経系にもまったく異常が見られないにも関わらず、何らかの原因によって膀胱が過剰反応してしまうというケース、つまり原因を特定できない場合については、特発性過活動膀胱に分類されます。ストレスを始めとした様々な要因が複雑に作用しているのではないかと考えられていますが、実は過活動膀胱の原因として最も多いのがこの特発性であり、その場合は西洋医学では原因を取り除くことができないため、生活習慣の改善や行動治療を勧められるケースが多いようです。

過活動膀胱の検査・治療について

過活動膀胱と言っても実際に私たちが感じる症状は頻尿、夜間頻尿、尿漏れといったものなので、まずは泌尿器科や内科を受診することになると思います。こういった症状で受診すると、まずは問診で尿意切迫感や頻尿の細かい症状などを確認されて、過活動膀胱の疑いがあるかどうかを判断される、という流れが一般的です。

過活動膀胱の疑いがある場合は、以下のような「過活動膀胱症状スコア(OABSS)」の質問に答えることになります。

□1日に何回排尿をしたか

□寝ている間に何回尿意を感じて目を覚ましたか

□急に尿意を感じてがまんするのが困難だと感じたことがあったか

□急に尿意を感じてもらしてしまうことがあったか

その後、尿検査や超音波検査、血液検査などを行い、それでも原因が特定できない場合は膀胱内圧測定、尿流量測定、膀胱尿道鏡検査、X線検査(尿路造影)などを行います。その上で過活動膀胱であると診断された場合は、膀胱訓練や薬物療法によって治療を開始することになります。

過活動膀胱に効果・効能のある医薬品

過活動膀胱と診断された場合に行う膀胱訓練とは、計画的に尿意を我慢するトレーニングを行うことで膀胱に溜められる尿量を少しずつ増やしていくというものですが、これと合わせて女性の場合は骨盤底筋体操や冷え対策などを行う場合もあります。

薬物療法を行う場合は抗コリン薬、β刺激薬、漢方薬などが処方されます。特に過活動膀胱であることがわかっても、その原因が特定できない特発性のケースがほとんどであるこういった疾患については、西洋医学的な治療法では改善が見られないことが多く、漢方医学への期待が高まっています。漢方医学において頻尿に効果・効能のある医薬品では八味地黄丸 (はちみじおうがん)、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)など用いられることが多いようです。

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