頻尿の検査・治療について
頻尿を訴えて病院に行くと、まず問診を行った後、腹部を中心に全身の状態を触診し、尿検査を行うというのが一般的です。その上で原因が特定できない場合は、以下のような詳細な検査を行います。
①排尿記録・・・尿量や頻度、失禁や残尿感の有無などを数日間記録します。
②残尿検査・・・排尿後に膀胱内に残っている尿量をチェックします。
③尿流検査・・・測定装置に向かって排尿することで膀胱の機能を調べます。
④血液検査・・・PSA値やクレアチニン値を計測して前立腺がんの有無や腎機能障害をチェックします。
上記の検査で原因が特定できた場合はそれらを取り除くための治療に向かうことになりますが、特定できなかった場合は心因性を疑われ、行動療法を勧められたり生活指導をされたり、あるいは心療内科の受診を勧められたりするケースもあります。
頻尿・夜間頻尿に効果・効能のある医薬品
頻尿の場合はまず泌尿器科を受診することが多いと思いますが、検査の結果によっては内科や精神科などに回されたり、あるいは認知行動療法や生活環境の改善などを勧められたりした結果、ほとんど改善が見られないままただ漫然と通院と投薬を続けるか、あるいはそのまま頻尿に耐える暮らしを続けるといったケースもあります。
このようなケースにおいて、心因性を含む様々な要因が複雑に絡み合って体内の機能がうまく働いていない場合は、漢方医学の考え方が改善への最も近道であることも多く、漢方薬の処方も視野に入れた治療を行う医院もあります。漢方医学において頻尿に効果・効能のある医薬品としては、八味地黄丸 (はちみじおうがん)、牛車腎気丸 (ごしゃじんきがん)など用いられることが多いようです。